BLOCKOUT: ポリキューブ概要

Polycubes, the protagonist and the culprit of the game

ポリキューブの形態について

 ポリキューブは回転によって、全部で24通りの形態があります。仮に算用数字の書かれたサイコロを想像してみて下さい。そうすると、面は1〜6の6種類あります。更に、ある1つの面を取ってみると、水平回転によって数字は正面・右向き・逆さま・左向きの4通りの向き方があるというのもすぐ分かります。よって、6×4=24通りというのが、1つのポリキューブの取り得る形態となります。
 しかし、ポリキューブはこの24通りが全て異なる形をしているとは限りません(寧ろそのようなポリキューブは少ない方です)。たとえば単位キューブである1Iは、どのように回しても形が同型になりますし、3Iは棒の長い部分の伸び方が3通りしかない事も分かります。このページではそのような性質も含めてポリキューブの個性に迫っていきたいと思います。

 日本版のブロックアウトでは、ポリキューブの回転は2方向片回転しか存在しない、不自由な回転法則です。従って、一部の形態を出すためには非常に高いコスト=ボタン回数がかかってしまうという問題も出てきます。どれが「重い」動作なのかを頭に入れておくだけでも、攻略の道筋は大分明らかになってくるのではないかと思います。
 以下の図は例として4L(フラットなLテトロミノ)をボタンで回転させた時の変形を図示しています。
 下図は立方体の展開図をイメージしており、正面をAとし、上下左右はU/D/L/R、背面をBとし、更に水平方向の回転回数を後ろに付けて、U1とかD2などというコードを各形態に割り当てています。初期位置はA0となります。なお、この図にはBの面が2つありますが、同じ面を180°回転させたものです(実際に展開図を切り取って貼り合わせるとぴったり一致するのが分かると思います)。
 Bボタンを押した場合赤い矢印の通りに回転し、Cボタンを押した場合青い矢印の通りに回転します。図の右下には、最低でもB, Cボタンを使ってその形態に変換するのに何手懸かるかを示しています。このことから、最長でも5手あれば全ての24通りの形態の自由な形に変えることができます*1(ただし回転中にブロックを蹴ってしまうことは考慮外なので注意してください)。

 上表だけでは分かりにくいかも知れませんが、ブロックの回転法則には2通りの方法で実行した結果が同じになる回し方があります。所謂2手損する形の回転は、地形によって使われる可能性はありますが、多くの場合で不利です。勿論、同じ方向で4回回すと元に戻るのは「テトリス」などと同じなので言うまでもありませんが、ここで気をつけなければならないのは、例えばBBBやCCCを必要とする動作があった場合に、連打に気を取られて回転ボタンの回数を誤って死に至るというケースがあり得るということです。このゲームでは特に複雑なブロックの描画において処理落ちが掛かり、焦って連打したくなる気持ちもありますが、形態を見て的確にボタンを押さなければなりません。

 上記のように十分致死的に複雑な回転法則の理解を助けるため、本ページでは全てのポリキューブに対する回転表を紹介し、ひいては主にどのような組み方がプレイヤーの助けになるかをガイドできればと考えております。アーケード版では24種類のポリキューブが登場します。以下のポリキューブ一覧の画像をクリックしてください。下は呼称および初出のラウンドを意味します。なお、ペンタキューブは本来29種類存在しますが、アーケード版では12通りしか登場しません。

 2017/01/03 現在の更新状況: 20/24 | 5Pまで書き終えました。また、2017年時点でこれまでの回転法則表や文面の不正確な表現を修正しました。

モノキューブ (monocube) ダイキューブ (dicube) トライキューブ (tricubes)

1I (Round 1)

2I (Round 4)

3I (Round 1)

3L (Round 4)
テトラキューブ (tetracubes)

4I (Round 5)

4L (Round 2)

4T (Round 3)

4O (Round 1)

4S (Round 2)

4Y (Round 11/Bonus 2*2)

CS (Round 11/Bonus 2*2)

CZ (Round 11/Bonus 2*2)
ペンタキューブ (pentacubes)

5I (Round 5)

5J (Round 15)

5Y (Round 17)

5X (Round 10)

5T (Round 14)

5L (Round 5)

5C (Round 17)

5P (Round 9)

5Q (Round 6)

5K (Round 20)

5H (Round 28)

5F (Round 27)
アーケード版には出現しないペンタキューブ(原作版準拠のため、回転軸の位置が単位キューブの内部ではなく格子点に属し、出現位置が四隅からである)

5R*3

5N

5W

5Z

5A
キラルのペンタキューブ(6対)

CJ [Chiral-J]

CL [Chiral-L]

TS [4T+CS]

TZ [4T+CZ]

LS [4L+CS]

LZ [4L+CZ]

SS [4S+CS]

SZ [4S+CZ]

YS [4Y+CS]

YZ [4Y+CZ]

HS [Helix-S]*4

HZ [Helix-Z]*4

[*1]海外版Aボタンを使用できれば、5手懸かる手が全て4手以内に収まるため、「全ての形態が4手以内で済む」ことになる。ただし、上図にAボタンの回転図を書くと図が余りに煩雑になるため、割愛する。
[*2]4Y, CS, CZの3種については、Round 1からスタートした場合に限り初出がBonus 2(Round 10終了後のボーナス)となる。なお、Round 5スタートを選択した時のBonus 1(Round 9終了後)では、これらが登場しない。
[*3]通例平面ポリオミノのペントミノとしてはFと呼ばれるが、5Fの呼称が既に使われているため、例外的にConway式のR-pentominoという呼称に倣った。ライフゲームのオブジェクトにも命名例が存在する。
[*4]螺旋形をしているので"helix"の"H"をとって呼称する。なお、このポリキューブの組は盤面の初手で配置すると必ずスライド入れの必要な隙間が出来てしまう。

参考文献
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